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野沢、戸狩エリア | 野沢温泉スキー場

野沢温泉スキー場

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野沢温泉スキー場は長野県北部の下高井郡に位置する日本最大級の規模を誇るスキー場です。野沢温泉「天然雪100%」を最大のセールスポイントとし、人工降雪機を一切用いずに、12月上旬から5月上旬までの約6か月を営業しています。それだけ雪の量と質に自信を持っているスキー場と言えます。

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(左)スプレーとなって舞い上がる、野沢温泉スキー場のドライパウダー (右上)やまびこゲレンデの美しい雪景色 (右下)スキー場上部に広がる初級者コースの上の平ゲレンデ

標高1,650mの山頂付近に広がるやまびこゲレンデを中心に、スキー場全体で極上のパウダースノーを楽しむことが出来ます。近年ではそのパウダースノーに目をつけた訪日外国人スキーヤーで賑わいを見せています。雪質だけでなく、そのスケール、コースの多彩さ、機動力の高いリフトの多さも野沢温泉の大きな魅力です。野沢温泉スキー場ではリフトとコースレイアウトへの様々な工夫の積み重ねを感じ取ることが出来ます(お世辞でも、そう言わされてるわけでもありません)。その結果として、広大なスキー場を余すことなく快適に楽しむことが出来るのです。

コース比率

初級
40%
中級
30%
上級
30%
非圧雪
30%
圧雪
70%

コース基本情報

コース数 36
最長滑走距離 10,000m
標高 1,650-565m
営業期間 12月上旬~5月上旬

リフト数

20 ropewaygondralift_4
0 2 6
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3 8 0 1

高評価ポイント

  • スキー場の規模が大きく、一日では滑り切れないほどコースが充実している。
  • 初級者から上級者までコースが充実。どのレベルのスキーヤーでも楽しめる。
  • スキー場上部のやまびこゲレンデを中心に雪質が素晴らしく、降雪量も多い。
  • ディープパウダーに出会える可能性が高い。
  • 初級者コースがスキー場上部に充実している為、初級者でも高い標高の雪質と景色を楽しむことが出来る。
  • やまびこゲレンデのコース外がとても楽しい(あくまでも自己責任エリア)。
  • ゴンドラが2本あり、高速リフトも充実しており、機動力が高く効率よく滑れる。
  • キッズパークが無料であり、その質も非常に高い。
  • ゲレンデ内にレストランが充実しており、食事の美味しいレストランも多い。レストランが多い為、順番待ちや席取り合戦をすることが少ない。
  • アフタースキーの温泉が素晴らしい。温泉街の宿泊も楽しい。

残念なポイント

  • 長坂ゴンドラは運行開始前から行列が出来る(特に降雪後や週末)、また午前中を中心に待ち時間が長い。
  • 外国人スキーヤーが年々増回しており、パウダー競争率が高まっている。
  • 多くの宿は野沢温泉街にあるが温泉街は坂が多く、道も狭いので、宿からリフト乗り場や遊ロード(スキー場へのエスカレーター)が遠いと移動が大変。
  • 駅からスキー場までのバスは飯山駅が起点なので長野県の中心である長野駅からのアクセスは不便。

野沢温泉の温泉地としての魅力

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野沢温泉スキー場の魅力を語る上で忘れてはいけないのは温泉です。スキー場の山麓には日本らしさが残されたノスタルジックな温泉街が広がり、宿泊と温泉を楽しむことが出来ます。13の源泉かけ流しの外湯めぐりや、お土産屋めぐりも楽しいものです。温泉街からはリフト、エスカレーター、バスでスキー場へアクセスすることが出来ます。

野沢温泉スキー場のパウダー攻略法

やまびこゲレンデコース外(自己責任エリア)

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(左)やまびこ第2フォーリフト下でスプレーを上げるスノーボーダー (右上)やまびこゲレンデのコースマップ (右下)やまびこゲレンデのコース外でのツリーランを楽しむスキーヤー

降雪後にパウダーを狙いたいのであれば、一番のおすすめは標高1,366~1,650mのスキー場最上部に位置するやまびこゲレンデです。標高が高いことに加えて、雪が降りやすい地形的条件にも恵まれており、多量の降雪があることで知られています。一日の降雪量が1m以上という日もあります。非圧雪コースはやまびこBコースだけですが、やまびこゲレンデ全体でコース外滑走が許されています。あくまでも自己責任エリアとなりますがリフト下の滑走やツリーランをしても問題ありません(もちろん一定の技術と経験のある方以外はコース外には気軽に行くべきではありません)。降雪後はいたるところで楽しそうにスプレーを上げるスキーヤーで賑わいを見せます。いち早く他のスキーヤーに先がけてやまびこゲレンデに到達できたのであれば、まずはやまびこ第2フォーリフト下のディープパウダーを狙いたいです。ツリーランも木々の間隔が適度で、地形変化も多彩でとても魅力的です。雪が深い分危険も伴いますので単独での行動は控えましょう。

やまびこゲレンデBコース

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最高のパウダーを気軽に快適に楽しむことのできるやまびこBコース

やまびこゲレンデの中心に位置する中斜面のコースです。基本的に非圧雪コースですので、降雪後はこの斜面に是非とも飛び込みたいです。斜度も急ではないので、大きめのターンでスプレーを上げながら滑ることが出来ます。もちろん人気の高いコースですのですぐにノートラックは無くなってしまいます。やまびこ第2フォーリフトを降りて、コース外のリフト下を目指すか、やまびこBコースを目指すか悩みどころです。

牛首コース、黒鞍コース

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細い非圧雪急斜面が続く牛首コース

スキー場の中腹に位置するコースで、どちらも上級者向けの急斜面です。やまびこゲレンデに比べて標高は低いため雪質は多少劣りますが、スリリングな急斜面が最大の魅力です。深雪の急斜面を確実にスキーをコントロールしながら疾走することはエキスパートスキーヤーのあこがれです。コース幅は狭いので、しっかりと板をコントロールする必要があります。多くのパウダー狙いのスキーヤーは上部のやまびこゲレンデを目指すので、穴場とも言えるこのコースを狙うのも選択肢の一つです。

ユートピアAコース

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ワイドなオフピステコースのユートピアAコースを高速でスプレーを上げて滑るスノーボーダー

スキー場左側のシュナイダーコースから分岐する上級コースです。日影ゴンドラを活用し繰り返し効率的に滑ることが出来ます。上記の牛首や黒鞍コースと異なりワイドな急斜面であり、深雪でもロングターンがし易いです(もちろん急斜面であり、高い技術が必要です)。写真の様に高速のロングターンで降りてくるスのボーダーも良く見かけます。コース幅が広いため午後になってもコースの両脇にノートラックバーンが残っていることもあります。「降雪が多く中腹でも確実に雪がある」という日は、多くの人が狙うやまびこゲレンデを目指さずに、日影ゴンドラを活用してこのコースを楽しむことも良い選択肢です。

チャンレンジ39度のカベ

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野沢温泉スキー場で再難度の急斜面であるチャレンジ39度のカベ

スキー場左側のパラダイスゲレンデから続く上級コースです。野沢温泉スキー場で最大の斜度を持つ急斜面であり「壁」と言われています。コース入り口からバーンの中間部分が見えないほどの急斜面です。パウダーエキスパートなら是非とも挑戦したいコースです。このコースも日影ゴンドラを活用して効率よく滑ることが出来ます。

野沢温泉のパウダー競争率

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運行開始前の長坂ゴンドラ乗り場の行列

スキー場最上部のやまびこゲレンデを目指す場合は、長坂ゴンドラとやまびこ第2フォーリフトを乗り継ぐ必要があります。降雪後はディープパウダー狙いのスキーヤー(最近では多くが外国人スキーヤー)が長坂ゴンドラ乗り場に列を作ります。長坂ゴンドラの基本的な運行開始時間は8:40です。降雪後はその列はゴンドラステーションの外まで続き、平日であっても、遅くてもゴンドラ運行開始の30分前に並び始めないとノートラックパウダーは楽しめない可能性が高くなります。温泉街からであれば遊ロードの運行開始(8:30)を待っても、シャトルバスの運行開始を待っても、ゴンドラ運行開始前に並ぶことは難しいので、自家用車で移動する必要があります(宿によっては送迎してくれるかもしれませんが、朝は宿も忙しく難しいでしょう)。また、長坂ゴンドラ近くの駐車場(第1駐車場)のスペースにも限りがあります。長坂ゴンドラ付近の宿泊施設もありますので、それらに宿泊するという選択肢もあります。長坂ゴンドラの待ち時間を考えると、日影ゴンドラを活用して、ユートピアAコースやチャレンジ39度の壁、日影の壁といった非圧雪コースを楽しむことも良い選択肢と言えます。

野沢温泉スキー場のおすすめロングクルージングコース

野沢温泉スキー場の大きな魅力は充実したロングクルージングコースです。日本の他のスキー場ではなかなか見ることの出来ない10kmという長距離を楽しむことが出来ます。以下にそのおすすめのコースを紹介します。

合計滑走距離約4,500m

やまびこDコース→やまびこEコース→スカイラインコース→柄沢ゲレンデ

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(左上)パウダースノーを楽しめるやまびこDコース上部(左下)(右)美しい景色を楽しみながら爽快な滑走を楽しめるスカイラインコース

最高の雪質で人気の高いスキー場最上部のやまびこゲレンデのDコース(中級)、Eコース(中級)を滑り、2019‐20シーズンに新設された連絡コースを経由して、ノンストップで野沢温泉スキー場最長のコースであるスカイラインコース(中級)へ滑りこむことが出来ます。スカイラインコースでは美しい山々の景色を楽しみながら、また地形の変化を楽しみながら滑れます。その後、柄沢ゲレンデ(初級)を通り高低差約1000m、滑走距離約4500mのロングコースはゴールとなります。中級コースと初級コースのみを通って山麓まで降りることが出来ますが、スカイラインコースは一部幅の狭い所や斜度が急な所もありますので、中級者者には難しく感じることもあります。非圧雪の急斜面が滑れる方は、途中グランプリコースやジャンピングコースを経由して長坂ゴンドラ乗り場まで行くことも出来ます。この場合すぐゴンドラに乗れるので便利です。一度柄沢ゲレンデに降りた場合は長坂ゴンドラ連絡ペアリフトに乗り、キツネコース(初級)を滑って戻る必要があります。

合計滑走距離約6,000m

やまびこDコース→上ノ平ゲレンデ→パラダイスゲレンデ→チャレンジコース→ユートピアBコース

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(左上)上の平ゲレンデ(左下)パラダイスゲレンデ(右上)チャレンジコース(右下)ユートピアBコース

まずは標高1650m山頂部からパウダースノーと美しい景色を楽しめる中斜面のやまびこDコース(中級)を滑ります。その後ワイドな緩斜面である上ノ平ゲレンデ(初級)とパラダイスゲレンデ(初級)を快適に滑り、チャレンジコース(中級)に滑り込みます。チャレンジコースに入る前に上級コースであるシュナイダーコースの一部を滑る必要があります。チャレンジコースはワイドな中斜面でゲレンデ脇には非圧雪部も残っておりとても楽しいコースです。その後ユートピアBコース(中級)を通り、ゴンドラ日影駅(標高660m)がゴールとなります。滑走距離約6000m(スキー場公表値ではない)、標高差約990mのロングコースです。以上の経路では一部上級コースを通りますが、中腹以降林間コースを通れば急斜面を回避することが出来ます。このルートは最長の滑走距離となる10,000mに達します。

野沢温泉スキー場の初級者向けゲレンデ、キッズパーク

野沢温泉スキー場の魅力は初級者向けコースも充実していることです。斜度も緩くワイドな斜面も多いので初級者、初心者でも安心して滑ることが出来ます。また、通常の日本のスキー場と異なり、広大な初級者向けコースがスキー場上部に充実していることも大きな魅力です。初級者でも高い標高の雪質に触れる、美しい山々の景色を見れることはとても素晴らしいことです。下山も安心の林間コースもありますし疲れていたり、自信がない場合はゴンドラで下り乗車も出来るので安心して下山できます。

日影ゲレンデとキッズパーク

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野沢温泉スキー場のメインゲレンデある日影ゲレンデ。ワイドな緩斜面と充実したキッズパークが魅力。

スキー場ベースの日影ゲレンデは、野沢温泉スキー場のメインゲレンデです。緩やかで幅広な初級者コースがあり安心して練習が出来ます。充実したキッズパークもあり雪遊びだけでなくふわふわハウスもあり子供たちは飽きることなく遊べます。またキッズゲレンデ用のゲレンデエスカレーターには屋根もついており天気の悪い日も快適に遊ぶことが出来ます。入場料も無料で、更にそりやスノーチューブのレンタルも無料という点はとてもありがたいです。

上の平ゲレンデ

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スキー場上部の緩斜面上の平ゲレンデ。パウダースノーと美しい景色を楽しむことが出来る。

キッズパークや日影ゲレンデである程度滑れるようになったら、日影ゴンドラに乗ってスキー場上部にある上の平ゲレンデ(初級)をチャレンジすることをお勧めします。標高1,410mから1,220mのスキー場上部であり雪質も良く滑りやすく、ゲレンデの幅も広いためぐんぐん上達します。山々の景色やゲレンデの雪景色も美しく楽しく滑ることが出来ます。4人乗りのクワッドリフトなので家族や友達と一緒に乗れることもGoodなポイントです。更にフード付きのリフトなので天気の悪い日も快適に乗車することが出来ます。

パラダイスゲレンデ

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ワイドな緩斜面が続くパラダイスゲレンデ

上の平ゲレンデから続くワイドな緩斜面です。見通しも良いので安心して練習することが出来ます。上の平ゲレンデに同じく4人乗りリフトが併設されているので家族や、友人と一緒に乗れます。上の平ゲレンデと続けて一気に滑るのも楽しいです。

野沢温泉スキー場へのアクセス

東京から野沢、戸狩エリアへのアクセス

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東京駅から北陸新幹線で東京駅から飯山駅まで最短で約1時間40分。運賃は指定席で円です。その後野沢温泉行きの直行バスに乗車し約25分です(運賃片道600円)。基本的に新幹線の到着時間に合わせて運行されており乗り換え時間は20分から30分です。新幹線からバスへの乗換えを含めて、約2時間30分です。

成田空港から野沢温泉スキー場へのアクセス

大手のパス会社による野沢温泉スキー場行きの定期便はありません。成田空港から東京駅へ移動し、そこから上記と同じように新幹線とバスを利用してアクセスします。東京駅まではバスで約1時間、JR特急成田エクスプレスは約50分と大きな変わりはありません。JR特急を利用すれば東京での新幹線への乗り換えは便利と言えるでしょう。成田空港から、野沢温泉は乗り換えを含めて約4時間です。

大阪、京都から野沢温泉スキー場へのアクセス

大阪、京都から野沢、戸狩エリアにアクセスする場合はまずはJR特急サンダーバードで金沢駅を目指します(約2時間40分)。金沢駅で北陸新幹線に乗り換え飯山駅まで約1時間20分です。その後はスキー場への直行バス、もしくはタクシーでスキー場に向かいます。乗り換え時間を含めて約5~6時間です。大阪、京都からは高速バス(多くが夜行便)も運行しており、乗り換え不要で、価格もリーズナブルという観点から高速バスの活用も良い選択肢となります。夜22時~23時に出発し、翌朝7時頃に到着します。価格は一般的に6000円~7000円です。

野沢温泉付近の宿泊情報

野沢温泉スキー場近隣は宿泊施設は充実していますが、日本のスキーリゾートらしい小規模な宿泊施設が多く大型のリゾートホテルは基本的にありません。その分アットホームな温泉旅館や宿、ペンションで温かいおもてなしを受けることが出来ます。野沢温泉は歴史ある有名な温泉地です。日本らしさがしっかりと残されたノスタルジックな温泉街はとても雰囲気が良く、またその温泉の質も非常に良いため観光地としても高い人気を誇ります。野沢温泉に滞在しながら野沢温泉スキー場を楽しめば、温泉観光とスキーの両方を楽しむことが出来ます。多くの宿泊施設は温泉街にあり、温泉街からは遊ロードと呼ばれるスノーエスカレーターか新湯ペアリフト、もしくはエリア内を巡回しているシャトルバスでスキー場にアクセスすることが出来ます。パウダー愛好家でいち早く長坂ゴンドラの運行開始前に並びたいという方は長坂ゴンドラ付近の宿での宿泊をおすすめします。

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(左上)外湯めぐりの中でも人気の高い総湯(左下)お土産屋(右上)河一屋旅館(右下)住吉屋

野沢温泉に関して

野沢温泉は日本を代表する歴史のある有名な温泉街で、特に伝統的な日本の温泉街の雰囲気が残るノスタルジックな観光地としても人気です。温泉街に宿泊すれば温泉旅館や民宿の温かいおもてなしだけでなく、温泉街の散策や、外湯めぐりを楽しめます。外湯と呼ばれる天然温泉100%かけ流しの共同浴場が13ヵ所点在しており、それらは徒歩圏内であり全てに入浴することが出来ます。基本的には無料で利用できますが、入り口のところに賽銭箱が置いてありますので、少しの志を賽銭箱に入れていくのが暗黙のルールとなっています。外湯には洗い場はありませんのでまずは自分の宿泊する旅館等で一度入浴を済ませてから行くようにしましょう。外湯の熱さは想像以上ですので、多少の覚悟が必要になります。

野沢温泉の飲食店関連情報

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近年の外国人スキーヤーの増加を受けて、居酒屋やラーメン店だけでなく、カフェやバー、ステーキハウスなどが続々とオープンしています。日本の情緒と欧米の雰囲気が入り混じる独特な光景を楽しむことが出来ます。飲食店やバーが充実することで野沢温泉街の魅力は更に増していると言えるでしょう。温泉街には中規模のコンビニエンスストアが一店あります(24時間営業の大手コンビニチェーンではありません)。

野沢温泉スキー場基本情報

野沢温泉スキー場リフト券基本価格

券種大人シニア中学生以下5才以下
一日券5,200円4,200円2,900円無料
4時間券4,400円3,500円2,500円無料

ホームページ

http://www.nozawaski.com/

TEL

0269-85-3166

住所

〒389-2502 長野県下高井郡野沢温泉村豊郷7653