夏油高原スキー場は岩手県北上市(岩手県中央部)にあるスキー場です。夏油は日本でもトップクラスの降雪のあるエリアで「豪雪地帯」と言える地域です。2018年は山頂の降雪量が20mを超えるレベルでした。一度の降雪量も多く、一晩明ければ深雪斜面が一気にリフレッシュされることも多いことから「蘇るパウダー」とも言われています。降雪量だけでなく雪質もハイレベルであり、特にパウダー愛好家への人気が年々高まっています。
スキー場の規模は中規模と言えますが、コース、リフトのレイアウトが非常に効率よく設計されていることに加えて、施設も整備されておいることから、多くのスキーヤーから高い評価を得ています。近年、ツリーランエリアも拡大しており、非圧雪コースだけでなく、広大で多彩なツリーランコースを楽しむことが出来るのも夏油の大きな魅力です。降雪が多いエリアであるため「厳しい天候」(吹雪、防風)を覚悟する必要はありますが、その分多量の降雪と深雪を楽しむことが出来るのです。
コース数 | 14 |
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最長滑走距離 | 2,980m |
標高 | 1,070-640m |
営業期間 | 12上旬-5/6(2019) |
初級 30% |
中級 35% |
上級 35% |
非圧雪 35% |
圧雪 65% |
5 | |||
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0 | 2 | 1 | |
Others | |||
0 | 2 | 0 | 0 |
※もちろん、「荒れる」ことが多いからの豪雪地帯であり、パウダーを楽しめる環境でもある。
※※スキー場内には簡易宿泊施設があり、スキー場から自動車で約15分~20分の距離に温泉施設(入畑温泉等)がある。近隣の都市である北上市からは無料のシャトルバスもあり、北上市のホテルに滞在してシャトルバスでアクセスすることも可能。
(左)B3コース (右上)ツリーランエリア「Rabbit」(右下)C1コース
「B3コース」(全長600m、最大36度、平均 13度)は北向き斜面で最高の雪質を楽しめる非圧雪コースです。急斜面の非圧雪コースであり、夏油屈指の難コースとも言われています。「B3コース」からそのまま「C1コース」(全長1,040m、最大34度、平均17度)に滑り込めます。C1コースも降雪後は非圧雪であり、パウダーを楽しむことが出来ます。「B3コース」近くのツリーランエリア「Rabbit」を抜けて、「C1コース」を滑るのも夏油の醍醐味を感じられるコース取りと言えます。
(左)B2コース (右上)C3コース (右下)C5コース
「B2コース」(全長720m、最大33度、平均17度)は非圧雪コースの多い夏油の中でも特にパウダー愛好家に人気の非圧雪コースです。降雪時は最高のパウダーが楽しめます。豪雪の夏油ではオーバーヘッドのパウダーを楽しめる可能性も高いです。特にコース最後の急斜面は高速でスプレーを上げて滑ることの出来る人気スポットです。「C3コース」(全長1000m、最大25度、平均13度)は基本的に非圧雪で、斜度も急ではなく快適なパウダーのロングクルージングを楽しめるコースです。「C5コース」(全長330m、最大34度、平均21度)はスキー場の上から見て左側に位置する穴場のパウダースポットです。
360度の壮大な景色を楽しめるA6コース
ゴンドラ降り場右側出口を出た箇所から始まるコースが「A6コース」(全長1410m、最大15度、平均2度)です。天気の良い日には鳥海山や岩手山の雄大な360度のパノラマを楽しみながら滑られる初級者向けのコースです。中級者であれば、その後「C2コース」(全長970m、最大22度、平均18度)コースに滑り込むことをお勧めします。「C2コース」は基本的に圧雪されているコースで、適度なコース幅もあり中級者が爽快に滑ることの出来るコースです。
(左)尾根沿いに続く「A1コース」 (右上)「A4コース」(右下)B1コース」
「A1コース」(全長2120m、最大18度、平均11度)はゴンドラを利用して楽しめる初中級者向けのコースで、尾根沿いに快適なロングクルージングが楽しめます。ナイター時も滑走可能です。「A4コース」(全長1400m、最大25度、平均13度)は第1ゴンドラに沿って伸びる中級者向けのコースです。 「B1コース」(全長1390m、最大24度、平均17度)は 第2ゴンドラ降り場から始まる中級者コースです。 序盤はなだらかな斜面が続きますが、途中からは中級者向けのワイドな中斜面になります。 コース後半は更に斜度が増して、最後は急斜面となり、多彩な斜面変化を楽しむことが出来ます。
夏油高原は日本の他のスキー場に先駆けて積極的にツリーランエリアを自己責任エリアとして開放していることで有名です。以下コースマップの紫色の部分がツリーランエリアです。
開放予定時間は9:30~14:00でパトロールの巡回と安全確認が出来次第ゲートが開放されます。終了時刻は14時と早いですががこれはパトロールによる確認と万が一の救助の時間を確保する為のものです。滑走に際しては十分な携帯電話の電池残量と携帯電話に緊急連絡先(スキー場)の登録が求められます。
ツリーランエリアに入ると一部の木に目印が取付られています。「緑であれば目印の右側を、赤色であれば左側を滑るよう」にというものです。中には矢印で滑るべき方向が示されるている箇所もあります。印を活用できる大前提はエリアの指定された入り口から入ることです。自己責任エリアですので油断はできませんが、分かりやすく心理的な緊張を緩めてくれます。
尾根づたいのツリーランエリア「Shooter」
A1コース途中からエントリーし、大小の起伏を乗り越え、尾根づたいに降りてくるスリル満点のツリーランエリアです。Shooterには1~4まで4つのコースがあります。夏油のツリーランコースの中で最も難易度が高いと言われています。急斜面のエリアである為深雪の中でもハイスピードなターンを楽しむことが出来ます。
名前のとおりスキー場のトップ付近からエントリーするエリアです。 Shooterに比べて斜度が緩めで穏やかな地形ですが、起伏があり楽しめます。目印のある規定ラインから外れると雪崩ポイントがあるので注意が必要です。
(左)(右上)「Beech」 (右下)「Stream」
"Summit"の奥に位置します。ブナ(Beech)の木が適度な間隔で並んでいるエリアで、夏油の中で最長のツリーランエリアです。ツリーランエリアとは思えない開けた部分もあり、大きめのリズムのターンも楽しめます。序盤は急斜面ですが、中盤以降徐々に斜度が緩くなります。後半はエリア標識を見失うと沢から上がることが出来なくなるので注意が必要です。安全のために複数人でエントリーすることがスキー場からは推奨されています。
"Beech"の奥に位置する尾根や沢の起伏が連続するスリル満点のエリアです。Beachと同じく序盤は急斜面ですが、中盤は徐々に斜度が緩くなります。谷をナチュラルパイプとした地形遊びも楽しめます。中盤以降は木の間隔も広くスムーズに抜けることが可能です。ビーチとの境目付近は広大なボール状のエリアもあり、ビッグターンも可能です。面積も広大であり、ノートラックを楽しめる確率も高いエリアであると言えます。後半はビーチと合流するので、その流れで"Beach"を楽しむことが出来ます。ビーチ同様安全のために複数人でエントリーすることがスキー場からは推奨されています。
基本的に迷うことがないコースであり、ツリーランが初めての方にもお勧めのコースです。短いコースではありますが起伏の変化を楽しみながら滑ることが出来ます。ツリーランコースを抜ければ非圧雪のC1コースに出ますので、降雪後はダブルでパウダーを楽しむことが出来ます。
C3とC5の間に位置するエリアです。スタートは緩斜面から始まり、徐々に斜度がきつくなる難度の高いエリアです(最大斜度40度)。クワッドリフトを活用して、何本も楽しむことが出来ます。
券種 | 大人 | 大学生 | 高校生 | 中学生 | 小学生 |
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一日券 | 4,900円 | 3,800円 | 3,000円 | 2,000円 | 1,500円 |
5時間券 | 4,500円 | 3,500円 | 2,500円 | 1,500円 | 1,000円 |
0197-65-9000
〒024-0322 岩手県北上市和賀町岩崎新田
東京からは東北新幹線で「北上駅」へ2時間20分~3時間(はやぶさ、やまびこ号)、その後「北上駅」から無料シャトルバスで夏油高原まで約50分、乗換等を含めて約3時間半~4時間ほどです。「花巻空港」からは自動車で約70分の距離ですが、バス等の運行はなく、レンタカー等での移動となります。
(左)スキーセンター宿泊施設 (右上)入畑温泉(右下)瀬見温泉
夏油高原スキー場のスキーセンターには宿泊施設が併設されています。メインは簡易宿泊施設(スキーヤーズベッドと呼ばれる大部屋ににベッドが並ぶ形式、もしくはドミトリーと呼ばれる数名で利用する簡易な部屋)で、低価格で泊まれることが魅力です。”プレミアムステイ”豪””という3部屋しかないホテルタイプの高級な部屋もあります。夏油高原スキー場から少し山を下ったところには入畑温泉(スキー場までの送迎あり)と瀬見温泉(スキー場まではシャトルバスで移動)という温泉旅館もあります。JR北上駅付近にもホテルがあり、北上駅を起点に無料シャトルバスを活用して夏油高原に向かうことも出来ます(約50分)。