志賀高原は長野県北部の山之内町に位置する日本を代表するスキーエリアです。志賀高原スキー場というのは18のスキー場の総称であり、約400ヘクタール(100エーカー)の滑走面積、合計47本のリフトを持つ、日本最大のスキー場です。1998年にはオリンピックのスキー種目会場にも選ばれ、男女スキースラローム、女子滑降等が開催されました。スキー場の標高は最高地点では2300mを超え、日本一標高の高いスキー場でもあります。
高い標高に加えて、他の長野県や新潟の主要スキーエリアに比べて内陸に位置している為、湿気の少ないパウダースノーを楽しめることでも有名です(白馬や妙高は降雪量は非常に多いですが、海が近い為、志賀高原の雪に比べると多少湿気を持っています)。近年日本のスキーリゾートは雪不足に直面していますが、志賀高原は標高が高いことからシーズンイン直後の12月でも比較的安定した積雪があり、年末年始の休暇でも問題なくスキーを楽しめる可能性が高いスキーエリアと言えます。志賀高原の18のスキー場はリフト券が共通化されており、多くのスキー場間はリフトで接続されており、また、無料のスキー場間シャトルバスもある為、多彩なコースを一気に楽しむことが出来ます。
志賀高原は長野県の北西部に位置し、長野市より約45km、バス、自動車で約1時間の距離です。東京からは「北陸新幹線」とバスに乗車し3時間~3時間半程度で到着出来ることから、アクセスも比較的便利なスキーエリアと言えます。エリア内には充実した宿泊施設があることも志賀高原の魅力です。志賀高原の山麓には露天風呂に入るサルで有名な「地獄谷野猿公苑」もあり、合わせて観光も楽しめます。
志賀高原には南北約10km、標高2307mから1325mの広大なエリアに渡って、18の多彩なスキー場が並んでいます。これら18のスキー場のリフト券は共通化されており、また、スキー場間の多くはリフトやコースで接続されています。無料のスキー場間シャトルバスも運行しており、滞在場所から離れたスキー場へ冒険に行くことも志賀高原の楽しみ方の一つです。もう一つの長野を代表するスキーリゾートである白馬は10のスキー場で構成されており、近年リフトの共通化等を進めてはおりますが、志賀高原程スキー場間のアクセスや連携が良いとは言えません。18のスキー場では1999年の長野オリンピックで使用された有名コースから、初級者が安心して楽しめる広大な緩斜面、上質の深雪を楽しめるコースまで多彩なコースがスキーヤー、スノーボーダーを待っています。スキー場の詳細は以下リンクを参照ください。
18のスキー場の標高、コース数、リフト本数、レベル別比率等を表にまとめました。
スキー場 | 最上部 | 最下部 | コース | リフト | 初級 | 中級 | 上級 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
横手山・渋峠 | 2307m | 1705m | 9 | 8 | 50% | 20% | 30% |
熊の湯 | 1950m | 1690m | 10 | 5 | 30% | 40% | 40% |
サンバレー | 1560m | 1390m | 2 | 1 | 20% | 60% | 20% |
丸池 | 1567m | 1457m | 4 | 2 | 20% | 40% | 40% |
蓮池 | 1550m | 1481m | 4 | 1 | 30% | 40% | 30% |
ジャイアント | 1604m | 1341m | 1 | 1 | 20% | 40% | 40% |
東館山 | 2008m | 1566m | 1 | 1 | 40% | 30% | 30% |
発哺ブナ平 | 1568m | 1340m | 1 | 1 | 70% | 20% | 10% |
西館山 | 1739m | 1336m | 3 | 3 | 30% | 40% | 30% |
寺小屋 | 2043m | 1891m | 4 | 2 | 30% | 40% | 30% |
高天ヶ原マンモス | 1907m | 1673m | 1 | 3 | 30% | 40% | 30% |
タンネの森オコジョ | 1851m | 1660m | 1 | 1 | 30% | 40% | 30% |
一ノ瀬ファミリー | 1946m | 1623m | 4 | 4 | 30% | 30% | 40% |
一ノ瀬ダイヤモンド | 1700m | 1615m | 2 | 2 | 30% | 50% | 20% |
一ノ瀬山の神 | 1707m | 1596m | 2 | 1 | 0% | 50% | 50% |
焼額山 | 2000m | 1550m | 16 | 5 | 45% | 35% | 20% |
奥志賀高原 | 2000m | 1470m | 9 | 6 | 20% | 60% | 20% |
以下リンクでは、主要エリア別に志賀高原のスキー場を紹介します。
券種 | 大人 | 中・高校生※ | 小学生 | 5才以下 |
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一日券 | 5,500円 | 4,700円 | 2,700円 | 無料 |
4時間券 | 4,800円 | 4,100円 | 2,400円 | 無料 |
※シニア(中高生と同価格)
東京からのアクセスでは「長野新幹線+バス」、「高速バス」が一般的です。以下にそれぞれの特徴と移動時間をまとめます。
東京駅から北陸新幹線に乗車し長野駅を目指します。乗車時間は約80分~100分で、運賃は指定席で8,340円です。長野駅東口で志賀高原行きの急行バス(長電バス)に乗り換え、志賀高原中心部(サンバレー)まで約70分です。志賀高原は広大なスキーエリアであり、バスはエリア内に入ると各スキー場、主な宿泊エリアに順に停車していきます。横手山や奥志賀高原等は中心部から更に20~30分を要します。新幹線からバスへの乗換えを含めて、東京駅から約3時間~3時間半かかります。基本的な運行時間は8:15~17:25分の間です(長電バス、2020年冬季)。1月10日から3月20日の間は金曜日のみ21:15発のバスが増便されています。バスの運賃は片道2000~2200円です。全行程の合計金額は約10,500円です。
長電バス株式会社:https://www.nagadenbus.co.jp/
東京からは東京駅や新宿駅等より志賀高原行きのの高速バスが運行されています。主に夜行バスになりますが夜22時頃に出発し、翌朝6時~7時に到着するバスが一般的です。スキー旅行を中心に扱う旅行代理店が手配しているものが多く、片道6000円程度が一般的な価格です。成田空港からの直行バスの運行はありません。
大阪、京都から志賀高原にアクセスする場合は東海道新幹線で名古屋へ40分~60分、その後JR特急「ワイドビューしなの」に乗り換え3時間、合わせて4時間程度で「長野駅」へ到着できます。「長野駅」からは特急バスに乗車し約70分かかりますので、大阪からであれば合計約5時間半となります。大阪、京都からは志賀高原行きの高速バスも運行しています(スキー旅行を中心に扱う旅行代理店が手配しているものが多く、主に夜行便)。乗り換え不要、リーズナブルという観点から高速バスの活用も良い選択肢となります。
南北10kmに渡り18のスキー場が並ぶ志賀高原ですが、主要なスキー場近隣には多くの宿泊施設があります。多くは中規模のホテル、旅館です。ホテルと言っても日本風のホテルが多く、部屋の多くは和室です。もちろん洋室を選択することは可能です。志賀高原エリアの宿泊施設の多くでは温泉を楽しむことが出来ることも大きな魅力です。白馬の様に、レストランやバーなどが充実したタウンエリアは基本的になく、各宿泊施設が提供する夕食を食べるというスタイルが一般的です。大手のコンビニエンスストアもないのでその点には注意が必要です。志賀高原の麓にある湯田中渋温泉郷(自動車、バスで約30分)は日本の風情、文化を感じることの出来る有名な温泉街であり、その温泉街に泊まりながら志賀高原を日帰りで楽しむことも可能です。